デパ地下

大阪駅の阪急うめだ本店と阪神百貨店が独り勝ちの秘密 ハッピーターンズ、コトコトステージ、JSフロアー

先日、日本百貨店協会から全国のデパートの売上データが発表されました。

東京をはじめとするほとんどの都市で4ヶ月連続マイナスとなっていました。

しかし、日本でも1カ所だけ独り勝ちしているのが大阪のデパートです。

その理由を船井総合研究所城跡コンサルタントの岩崎氏は次のように分析しています。

「大阪では大きな百貨店のリニューアルや増床がこの2年の間にありました。これが結果的に大きく売上げを伸ばしたと思われます。」

そんな大阪地区の中で最も躍進しているのが2007年に経営統合した阪急・阪神百貨店です。

これらを合わせた売上げは、阪急百貨店が25%、阪神百貨店が21%、その他が25%と大きくトップとなっています。

大阪で百貨店と聞くと、75%の人が阪急・阪神百貨店の名前を上げるほどです。

さて、それでは阪急・阪神百貨店の売上げ好調の秘密とは何でしょうか?

大阪梅田にそびえる阪急百貨店は2007年に阪神百貨店を統合し、2012年には売り場面積を拡大してリニューアルオープンしました。

それを契機として、阪急うめだ本店の売上げも2010年から右肩上がりでめざましく伸びています。

大阪の特に大阪駅周辺の阪急うめだ本店や阪神梅田百貨店の好調な理由を次のように分析してみました。

お菓子の限定商品が豊富

その人気の度合も実際に阪急うめだ本店に行くと分かります。

オープン前の時間には、扉の前に長い行列ができています。

それも、お菓子の限定品を求めるものですが、行列に列んでいる人も大阪だけではなく、広島などからも来ています。

阪急うめだ本店の地下1階食品売り場、つまりデパ地下にはお菓子のさまざまな限定商品があります。

阪急のお菓子売り場には、106店舗のテナントがありますが、実に32店舗の62種類の限定商品があります。

さまざまなメーカーとコラボしており、阪急うめだ本店でしか買えないものばかりです。

いまや阪急うめだ本店の食品売り場の年間売上の内訳でお菓子類が48%、その他が52%となっています。

多くの人が限定商品を求めて列んでいるので、その分「美味しいのかな?」と好奇心を沸かせています。

限定商品と聞くと思わず購入したくなる人は68%にもなります。

買いたくなる理由は、1位 その時しか買えない 2位 好奇心 3位 特別感・お得感があるとなっています。

そのようなコラボ・限定商品で有名なのは次の3つです。

亀田製菓とコラボしている「ハッピーターンズ」、グリコとコラボしている「バトンドール」最後にカルビーとコラボしている「グランカルビー」です。

行列があるのは阪急うめだ本店だけでなく、近くの阪神梅田本店にもできています。

ここで行列ができているのは、阪神名物いか焼きです。

阪神いか焼き
いか焼き Photo by muzina_shanghai

客が絶えることはなく、1日の販売数は約10,000枚以上です。

いか焼きを持って、甲子園で生ビールを買って、阪神を応援するというパターンです。

さまざまなイベント販売を展開

食品ではないのですが、「コトコトステージ」と言う看板が阪急うめだ本店内のいたるところにあります。

「コトコトステージ」とは、単に商品を売るだけではなく、販売している商品の上手な活用法をイベント形式で紹介する場所です。

例えば、もっと綺麗になるためのメーク術講座が開かれていたり、生活に役立つ子供写真整理収納術などを学ぶことができます。

また、山羊さんが可愛いぬいぐるみを作ってくれたりとこのようなイベントがデパート内の約30ヶ所で随時行われています。

コトコトステージのコトコトとは、モノの背景にあるもの、あるいは体験してもらうものなどそういったモノを「コト」と呼んでおり、コトを演出するゾーンをコンセプトに基づいてコトコトステージと名付けられました。

このコトコトステージの取組を開始して以来、お客の滞在時間が約3倍にアップして、売上げにもつながっています。

実際にイベントを開始する前には、立ち止まるお客はいませんが、イベントを開始するとみるみるうちに人が集まります。

イベントを見ている客の方でも、購買意欲が掻き立てられます。

イベント販売で購買意欲が沸く理由の第1位は「いい商品に見える」、2位「実践したくなる」そして3位は「好奇心」となっています。

更にターゲット層を広げるために、クラブハリエキッズではパティシエが子供のお菓子作りを指導したりしています。

親も買い物を楽しめて、子供も退屈しないので大好評です。

幅広い年齢層に対応して楽しめる

阪神梅田百貨店本店の6階では、JSファッションが集まっています。

JSとは女子小学生のことです。

フロア内にはJSブランドが並び、その規模は全国屈指となっていて、売上げも右肩上がりです。

また、このフロアの魅力は憧れのJSブランドを買うのではなく、さまざまなイベントを通じて全国のお洒落な仲間と出会える場所だということです。

定期的な撮影会やファッションショーなどに他県からも大勢来ており、そこでいろんな人と知りあえて楽しい時を過ごしています。

JSブランドで有名なのは、「SISTER JENNI」でパールを基調とし、ハート型のクラッチバッグで黒とヒョウ柄のリバーシブルになっています。

次のブランド「CHEER」では、定番のスニーカーとダンスファッションを全面に押し出しています。Tシャツもアフロ柄で決まります。

このように、大阪の百貨店・デパートが元気な背景には、お客をワクワクさせる様々な工夫があるようです。