月刊誌「日経トレンディ」の2013年3月号で面白い記事がありました。
特集「並んでも行きたい! 買いたい! 大繁盛、急成長のなぜ?」の中で、大阪駅 阪急うめだ本店デパ地下の「ハッピーターンズ」、「バトンドール」、「銀のぶどう」そして「ル・ブーランジェ・ドゥ・モンジュ」を取り上げています。
ハッピーターンズ
まず、ハッピーターンズですが、ダントツの集客力を見せています。
オープンから夕方まで、行列が続いており、行列のない時間を見つけるのが難しい状況です。
オープン当初は、最長4時間待ちとなり、平日でも1時間から2時間待ちは珍しくありません。
関係者の話では、「16時から17時ころまでには売り切れてしまいます。」だそうで、少しでも早く行って並ぶしか他なさそうです。
当初予想の5~6倍の売れ行きだそうです。
このお店は、亀田製菓のコンセプトショップという位置づけです。
ザックリとした食感の米菓にコーティングされる独特の甘じょっぱい粉をメープル、木イチゴ、抹茶、紫芋など7種のフレーバーを提供しています。
このような大行列、ヒットしている理由は、話題性があるとともに最近の消費者の好みを的確に捉えている点だそうです。
つまり、お中元やお歳暮などの贈答品が減る一方で、友人同士で気軽に贈り物、プレゼントをする習慣が広まりつつあります。
阪急阪神百貨店の担当者は、「新たな贈り物、プレゼントの売れ筋を探っていくと、非日常的なものより日ごろありふれているもの、豪華なものより価格が安くて可愛いものにシフトしているようだ」とのこと。
つまり、手軽に人にプレゼントできるよう、一つづつの包装で、日持ちがして、軽いというのが条件ですが、ハッピーターンズは、これらの条件を的確に盛り込んでいます。
バトンドール
高級なポッキーであるチョコレート菓子を販売している江崎グリコの店です。
プレッツエルにバターをふんだんに使用しているものです。
販売ターゲットをデパートの顧客の中心層である団塊世代ではなく、団塊ジュニア世代としたのがヒットの要因です。
銀のぶどう
銀のぶどうは、東京ばな奈、シュガーバターの木、ねんりん家などの超人気ブランドを有す株式会社グレープストーンのブランドです。
ピーナッツを挟んだチョコレートサンドは、見た目にも可愛らしく、それに加えて日持ちもするなどして、ヒットする条件に恵まれています。
女性を中心に人気があり、好調に売れ続けています。
ル・ブーランジェ・ドゥ・モンジュ
フランス・パリにある人気のパン屋さんが日本に初上陸しました。
勇気の小麦粉を使っており、バゲットは1日に5回焼きたてを販売しています。
販売時間の前になると整理券をもらう行列ができ、すぐに完売してしまうほどです。